
【2025年最新版】2024年問題から物流現場はどう変わったのか
大きな話題となった「物流の2024年問題」をはじめ、かねてから問題となっていた様々な課題がメディアに取り上げられることも多くなった昨今の物流業界。
そこから約1年半が経過した2025年現在、物流現場を取り巻く状況は果たして改善したのでしょうか。
本コラムでは物流業界の現状の振り返り、および今後の動向について解説します。
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今でも終わっていない「2024年問題」
国土交通省は、2024年問題、いわゆるトラックドライバーの時間外労働の上限規制が本格適用された場合、下記のような影響が発生すると指摘していました。
- 輸送能力の低下、運びきれない荷物の発生
- 運送会社の収益減少
- 労働可能時間減少によるドライバーの離職
国内の輸送能力においては、2024年度時点で約14%不足する可能性があると試算されており、対策が進まない場合、2030年には約34%まで拡大する可能性も示されています。これは一時的な制度変更ではなく、物流構造そのものの見直しが必要であることを意味していました。
しかし2025年現在も、この試算と現場の実態に大きな乖離はなく、大きく好転したとは言い難いのが実情です。
構造的な輸送力不足は短期間で解消できる問題ではなく、現場では今も人手不足や業務の逼迫が続いています。2024年問題は今でも「終わった話」ではありません。
2024年問題でどういった課題が挙げられていたかについては、以下のコラムをご覧ください。
解消できなかったドライバー不足と配送遅延
トラックドライバーの時間外労働規制においては、それによる人手不足や配送遅延が懸念されてきましたが、2025年になっても多くの現場で継続しています。
先日のブラックフライデーによる配送遅延などは、業界関係者でなくても記憶に新しいかと思います。
特に次のような課題は依然として残ったままです。
運転時間が限られているにもかかわらず、ドライバーが荷積み・荷下ろし作業に時間を取られ効率的に移動できない。
荷待ち時間が長く、トラックが滞留してしまう。
トラックから荷物を降ろした後、ラックに保管するまで時間がかかる。
もちろん、労働規制が交付された2024年以前からこれらの解消に注力してきた企業もあります。しかしあまり結果には結びつかなかったというのが実情です。それはなぜでしょうか。
解決のカギは「運転を効率化すること」ではない
上記の課題は一見すると個別の問題に見えますが、根底にはドライバー側で完結できない問題だという共通点があります。
倉庫や工場では、トラックを運転してきたドライバーがそのまま荷積み・荷下ろしを行っている現場が多いですが、現在はこの慣習そのものに見直しが必要だ、という風潮ができつつあります。ドライバーを要する運送会社だけの努力では効率化に限界があり、運転以外の業務 ― 荷積み・荷下ろしに目を向けないと抜本的対策ができない、という段階に来ているのが現状です。
そのため、プラットフォームを提供している荷主・倉庫側も決して対岸の火事ではなく、ドライバー側と協力して荷役改善を行っていくことが求められています。古くからの商慣習だった「荷積み・荷下ろし=ドライバーの業務」というしくみを変えようと、改革に着手し始めている企業も増えつつあります。
荷積み・荷下ろしの工程を誰が担うのか、どのような設備で行うのかといった点を見直さなければ、輸送能力低下は今後も拡大する一方でしょう。
まず自社の現場が「改革」のどの段階にあるのかを把握しましょう。
カギは、荷積み・荷下ろしを行う場であるプラットフォームにあります。
プラットフォームはその形状によって最適な効率化の方法が異なりますので、以下で現場ごとに合わせた改善策を解説しております。ぜひご覧ください。
<ウイング車で荷積み・荷下ろししている現場>
実は進んでいない?日本における物流自動化の現状
この先10年、20年後も物流企業を存続させていくうえで、物流の自動化は避けて通れないテーマです。
ただし現場では、「自動化が必要だと分かっているのに進まない」という声も少なくありません。
その理由は、技術そのものよりも日本の物流の実態にあります。
たとえばピッキングや仕分けの現場では、経験豊富なパートスタッフが複雑な判断を担い、臨機応変に作業を回しています。こうした業務は、単純な動きをするロボット1台で完全に代替できるものではありません。
中小企業の多い日本では、こういった「ベテラン」が長年現場を支えてきた背景があり、その多くは属人化しているものも多く、うまく継承されていない実情があります。
結果として、自動化の話が出ても「価格が高い」「費用対効果が見えない」という理由で見送られがちになります。
ここで大事になってくる考え方が、自動化は必ずしも“完全無人化”を意味するものではないという視点です。例えば、
- 完全自動化を目指さず、一部の業務だけを自動化する
- AGVより運用が柔軟なAMRを使い、ロボットと業務を分担する
- 今いる人員で現場を回せるよう設備を整える
ここ数年の自動化への動きを経て、日本企業の場合、こうした段階的な自動化を行っていく方が環境に合う企業も多いのではないか?ということがわかってきました。
また、ロボットの方が得意な部分、人の方が得意な部分を切り分けて考えることで、自動化を行った企業にありがちな「イメージとのギャップ」「導入後の調整で想定外の手間やコストがかかる」といった事態も低減できます。
現場への負担やコストもある程度抑えながら導入することが可能となるので、上記のような選択肢がある、という考え方の浸透がこれからの自動化において重要になってきます。
柔軟な自動化・省人化については以下のコラムでも詳しく解説しています。
この先、人手不足は解消できるのか
では、物流業界の人手不足は今後解消できるのでしょうか。これも「現実的には、短期的な解消は難しい」と言わざるを得ません。
物流業界では「仕事がきつい」「体力的に厳しい」というイメージが先行しています。
少子化の影響もあり、物流業界の従業員の平均年齢は上昇し続けています。それにもかかわらず、金銭的な理由から大規模な自動化や省人化に踏み切れず、少ない人数で負担がかかり続けている現場も多く存在します。
だからこそ重要なのが、新しい人が働き続けられる環境づくりです。
作業負荷の軽減、安全性の向上、暑熱対策など、現場環境を地道に改善していくことが、結果的に人手不足の緩和につながります。
先程の章でも解説したとおり、自動化・省人化はそれそのものが目的ではなく、従業員が働き続けられる現場をつくるための手段だという視点が重要です。
作業負荷軽減のヒントについては、以下で詳しく解説しています。
まとめ:2026年以降の物流現場に求められる視点とは
2024年問題は、物流業界にとって一つの節目ではありましたが、同時に「これからを考えるための出発点」でもありました。2025年現在も解決していない現状は続いていますが、業界内だけではなく、国も対策指針を策定し、改善に乗り出しています。
現場改善、段階的な自動化、そして働きやすい環境づくりを少しずつ積み重ねていくことで、今からでも無理のない持続的な物流体制は十分に実現可能です。
どの企業も、すぐに万能な解決策が見つかるわけではありません。
しかし、一つひとつ課題に向き合い、できるところから手を打っている現場が確実に成果を出し始めているのも事実です。
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