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倉庫のピッキング作業に時間がかかる原因とは?物流現場の改善方法を解説

物流倉庫におけるピッキング作業は、商品の保管場所から必要な品物を取り出し、出荷や製造工程へ受け渡す重要な工程のひとつです。
しかし、「商品を探す時間が長い」「作業者の移動距離が多い」「人手不足で作業が追いつかない」などの課題を抱え、作業効率の改善に悩む現場も少なくありません。
 
この記事では、倉庫のピッキング作業に時間がかかる主な原因を整理したうえで、物流現場で実践できる改善方法をわかりやすく解説します。

  

目次[非表示]

  1. 1.倉庫のピッキング作業とは
    1. 1.1.ピッキング作業を効率化するためには
  2. 2.ピッキング作業に時間がかかる主な原因
    1. 2.1.商品を探す時間が長い
      1. 2.1.1.■保管レイアウトが最適化されていない
      2. 2.1.2.■作業者の移動距離が長い
    2. 2.2.人手不足・教育不足
  3. 3.ピッキング作業を改善する方法
    1. 3.1.保管レイアウトを見直す
    2. 3.2.現場に適したピッキング方法を採用する
    3. 3.3.デジタル化(DX化)を進める
    4. 3.4.作業を支える物流設備を導入する
      1. 3.4.1.★電動搬送機器で作業負担を軽減する
      2. 3.4.2.★AMRを活用して搬送作業を自動化する
  4. 4.まとめ:ピッキング改善は現場全体で考えることが重要
    1. 4.1.★関連コラム

 

倉庫のピッキング作業とは

ピッキング作業とは、倉庫や物流センターで保管している商品の中から、出荷指示や製造指示に応じて必要な商品を取り出す作業のことです。
Eコマースをはじめとした小売業だけでなく、物流業や製造業など、多くの現場で日常的に行われています。

 

一見すると単純な作業に思われますが、ピッキングは物流業務全体の中でも多くの時間と人員を必要とする工程のひとつです。保管場所まで移動し、対象商品を探して取り出し、数量を確認して次の工程へ運搬するという一連の作業を繰り返すため、わずかな非効率が積み重なるだけでも、現場全体の生産性に大きな影響を与えます。

 

また、商品の種類や保管場所、出荷件数が増えるほど作業は複雑になり、探す時間や移動時間が長くなります。その結果、作業時間の増加だけでなく、取り間違いや数量ミスなどのヒューマンエラーも発生しやすくなります。

 

ピッキング作業を効率化するためには

ピッキング作業を効率化するためには、単に作業スピードを上げるのではなく、「探す」「歩く」「運ぶ」といったムダを減らすことが重要です。レイアウトの見直しや作業方法の改善、デジタル機器や物流設備の活用など、現場に合った方法を組み合わせることで、作業効率の向上や省人化につながります。

 

ピッキング作業に時間がかかる主な原因

作業時間が長くなる原因はいくつかのパターンに分けられますが、そこまで種類の多いものではありません。
 
まずは、自社の現場でどのような課題が発生しているのかを把握することが改善への第一歩です。

商品を探す時間が長い

ピッキング作業の中で実に6割の時間を占めていると言われているのが、商品を探す時間です。「ピッキングの効率化」を考えたとき、ここを短縮するという視点が非常に重要です。

商品を探す時間が長くなる要因としては、以下の2つが挙げられます。

■保管レイアウトが最適化されていない

 
例えば、注文票を受け取って保管エリアに向かったものの
 
・保管場所が分かりにくい
・商品表示や棚番号が見づらい

・通路が狭く、台車やフォークリフトとすれ違うのに時間がかかる

といった状況では、作業者は商品を探すたびに立ち止まることになります。


また、保管ルールとして
 
・同じ種類の商品が複数の場所に保管されている
・出荷頻度の高い商品が奥に保管されている
・関連商品が離れた場所に配置されている

といった現場も、商品を探しあててからさらに取るためのムダな時間が発生し得る環境下といえます。

保管ルールを明確にし、誰でも商品を見つけやすい環境を整えることが、ピッキング効率の向上につながります。
 

 

■作業者の移動距離が長い

こちらは単純に、伝票を受け取ってから保管エリア・梱包エリアまでの動線が長い、あるいは整理されていないなどが該当します。
特に倉庫の規模が大きくなるほど、商品を取りに行く→集荷場所へ戻る→次の商品を取りに行く、という移動を何度も繰り返すため、歩行距離が長くなり、作業効率の低下につながる恐れがあります。
 

また、取扱商品が増えるにつれて保管場所が都度追加されているような現場では、全体の動線が崩れ、現場が複雑化してしまっているケースも少なくありません。
レイアウトは一度決めたら終わりではなく、取扱商品の変化や出荷傾向に合わせて定期的に見直すことが重要です。

 
 
ピッキングの効率化についてはこちらのコラムでも詳しく解説しています。
 

人手不足・教育不足

もうひとつの大きな課題が、人手不足です。
長年物流業界全体で課題となっており、作業を特定の担当者の経験や勘に依存し続けている、あるいはごく限られた人数でピッキング作業を行わざるをえない現場も増えています。
また、こういった現場では新人や応援の作業者が入ってきても教育を行う余裕がなく、スキルが育たないまま離職されてしまうケースも少なくありません。
 

人手不足そのものを短期間で解消することは難しいですが、作業手順の標準化やデジタル機器の活用、搬送設備の導入などにより、一人あたりの負担を軽減できる可能性があります。

ピッキング作業を改善する方法

以上に見てきた通り、ピッキングに時間がかかる要因は、外的なものが多いです。
「以前からこのやり方だから」「人手不足だから仕方がない」と考えられがちですが、これらはいずれも改善可能なものです。
かといって、逆に「ロボットに変えて自動化してしまおう」と一足飛びな効率化を行ってしまうと、それも後から「システムがうまく動かない」など別の問題が出てくることになりかねません。

まずは段階を踏んで、自社のボトルネックに合わせた改善策を選ぶことが重要です。

★ピッキング改善方法一覧

課題

主な改善方法

商品を探す時間が長い

保管レイアウトを見直す

移動距離が長い

レイアウト変更、搬送機器・AMRの活用

作業方法が非効率

ピッキング方式の見直し

人手不足・教育時間の不足

デジタル化、物流設備の導入

以下にひとつひとつ解説していきます。

  

保管レイアウトを見直す

保管レイアウトの見直しは、比較的取り組みやすく、効果も出やすい改善方法です。

例えば、出荷頻度の高い商品を出入口付近に配置したり、関連する商品を近くにまとめたりすることで、作業者の移動距離を短縮できます。

また、ABC分析を活用して商品の出荷頻度に応じた保管場所を決めることも有効です。

さらに、ラック配置や通路幅を見直すことで、人や台車、フォークリフトがスムーズに移動できる環境を整えられます。

レイアウトは一度決めたら終わりではなく、取扱商品や出荷傾向の変化に合わせて定期的に見直すことが重要です。

 

倉庫レイアウトのコツについては、以下のコラムで詳しく解説しておりますのでご覧下さい。

 

現場に適したピッキング方法を採用する

ピッキングにはさまざまな作業方法があり、長年フローを変えていない現場では、いまの状況に適した方式へ見直すことも重要です。

 

代表的な方式には、

  • 1件の注文ごとに商品を集める「シングルピッキング」
  • 複数の注文をまとめて集める「トータルピッキング」
  • 作業エリアを分担して集める「ゾーンピッキング」
  • 複数の注文をまとめて効率的に回る「バッチピッキング」

などがあります。

 

現在採用している方法が本当に現場に合っているかを見直すだけでも、作業効率が改善する場合があります。

 
 

デジタル化(DX化)を進める

 
既にハンディターミナルやバーコード管理を採用している現場は多いですが、さらにRFID(非接触で情報を読み取るICチップ)やデジタルピッキングシステムなどを活用することで、商品の取り違えや数量ミスを防ぎつつ、作業時間の短縮につなげることができます。

 

また、作業指示や実績をデータとして保管できるため、作業状況の把握や改善にも役立ちます。
 
ただし、デジタル化は導入すること自体が目的ではありません。現場の課題を整理したうえで、自社の運用に合ったシステムを選ぶことが重要です。

 
 

作業を支える物流設備を導入する

レイアウトや作業方法を見直しても改善が見込めない場合は、物流設備の導入も有効な選択肢です。

 

特に、歩行距離の長さや人手不足が課題となっている現場では、移動そのものを効率化することで、ピッキング作業全体の負担を軽減することが有効といえます。

 

★電動搬送機器で作業負担を軽減する

作業者が直接乗って移動できるタイプの搬送機器を活用することで、重い荷物を運ぶ負担を軽減しながら、長距離の移動もスムーズに行えます。
 

セグウェイのように乗りながら荷物をピッキングできるセグキャリーは、1台導入するだけで棚間の移動時間を大幅に削減。重い荷物を運ぶ負担を軽減しながら、長距離の移動もスムーズに行えます。歩行による疲労も軽減できるため、作業効率の向上だけでなく、労働環境そのものの改善にもつながります。

 

★AMRを活用して搬送作業を自動化する

AMR(自律走行搬送ロボット)を導入し、ピック作業の一部のみを自動化する方法もあります。
 
ロボットの導入で誤解されがちなことですが、ピッキングのような「歩く」「伝票通りに商品を選ぶ」「カゴに入れる」「運ぶ」と複数の作業が組み合わさった工程だと、複雑すぎてすべてを1台のロボットが担うのは難しいと言われています。

 
AMRは「人と共存すること」をコンセプトに作られており、そういった現場で人とロボットで得意な作業を分担できるなど、AGVより柔軟な運用ができることが強みのロボットです。物流現場ではまだ導入しているところは多くないですが、作業の一部を自動化できれば、歩行距離の削減や省人化にもつながるため、人手不足対策として注目されています。
 


AMR・シリウスは、「伝票の読み取り」「商品棚までの移動」「梱包エリアへの運搬」を自動化できるレンタルAMRです。時期によって稼働台数を調節できるため、出荷量の変動が大きい現場にも導入しやすい製品です。

まとめ:ピッキング改善は現場全体で考えることが重要

ピッキング作業は、物流の中でも特に大きな工程のひとつです。ピッキング効率が低下すると、出荷までのリードタイムが長くなるだけでなく、作業負荷の増加やピッキングミスの発生、生産性の低下にもつながります。

 

ピッキング作業を改善する際は、保管レイアウト、作業効率化、設備の導入といった複数の視点から現場を見直し、自社の課題に合った改善策を継続的に行っていくことが大切です。

現場ごとに課題や運用方法は異なるため、「どの設備を導入するか」ではなく、「どの工程にムダがあるのか」を把握することが、改善への第一歩といえるでしょう。

 

★ピッキング改善でお困りの際は、ジャロックへお気軽にご相談下さい。

株式会社ジャロック

      問い合わせリンク:https://www.jaroc.com/contact    
      電話番号    :0120-70-3810(受付:平日 9時〜18時)

 

 

★関連コラム

今回ご紹介した改善方法のほかに、ピッキング改善としては「ラック高層化」もおススメです。

物流センターなどでは上部空間が広く開いている現場が多く、保管スペースにも困っている現場の場合、高層ラックを導入することで保管効率が大幅に改善できる場合があります。
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ほか、ピッキング・搬送作業の改善について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

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