
工場内での腰痛対策!重いものを持つ作業を軽作業に変える
工場内で発生する様々なケガのなかで、腰痛はかなり多いと言われており、腰の負荷を低減するための作業環境の改善や整備が求められています。
しかし、どのようにして重いものを持つ作業を軽減し、働きやすい環境にできるのかわからない人も多いでしょう。
この記事では、重いものを持つ作業を軽作業に変えて腰痛対策する方法を解説します。
目次[非表示]
- 1.工場内の労災リスクを抑制するには腰痛対策が課題
- 2.工場内で腰痛になりやすい作業とは
- 2.0.1. 働いていて、こう感じたことはありますか?
- 3.リフト&ドライブについて
- 4.「リフト&ドライブ」特徴の紹介
- 5.アタッチメントツールについて
- 5.1.①エクスパンド&ターン
- 5.2.②スクイーズ&ターン
- 5.3.③ロールオンプラットフォーム
- 5.4.④プラットフォーム
- 5.5.⑤Vブロック+ターンテーブル
- 5.6.⑥テレスコピック
- 5.7.⑦プロング
- 5.8.⑧フォーク
- 5.9.⑨プラットフォームスケール
- 5.10.アタッチメントは特注製作も可能
- 6.リフト&ドライブのカスタマイズの流れ
- 7.よくある質問、要望
- 7.1.①安全性に問題ないか
- 7.2.②昇降速度は速くできるか
- 7.3.③最大何時間使用できるか
- 7.4.④運搬物までスムーズに近寄りたい
- 8.導入事例
- 8.1.case.1 製品開発、販売業
- 8.2.case.2 粘着加工業
- 8.3.case.3 加工製品の研究開発、製造および販売業
- 9.まとめ
工場内の労災リスクを抑制するには腰痛対策が課題
工場内では労災のリスクを抑制するため、重量物運搬などの過酷な作業による腰痛の軽減が課題になっています。
腰痛による身体への負担は、労災認定される可能性も高く、仕事の継続ができなくなって離職してしまうほど深刻なケースに発展する場合もあります。
季節ごとに変わる気温や荷物の運搬距離、長時間の立ち仕事などで、ケガと隣合わせの職場環境を抱えている会社は多くあります。
労災のリスクを抑制するには、スタッフの方々の身体的負担を軽減し、安全に作業ができる環境を整えることが大切です。
工場内で腰痛になりやすい作業とは
働いていて、こう感じたことはありますか?
腰痛になりやすい作業の代表格は、荷物の持ち上げや運搬です。
例えば膝を伸ばしたまま重たい荷物を無理に持ち上げて運ぼうとすると、腰に負荷がかかり痛めやすくなります。
30kgの荷物を持ち上げる場合、450kgの負荷が腰にかかると言われています。
また持ち上げた荷物の向きを変えるため、傾けたり腰をひねったりすると、さらに腰を痛めてしまうことも。
工場や物流倉庫では重量物を何個も運搬するため、同じ動作をし続けないといけないことも少なくありません。
作業に追われてしまうと姿勢に気が回らず、結果として腰痛になってしまいます。
職場での腰痛対策には、作業姿勢の見直しやストレッチなど様々な方法がありますが、個人に委ねるだけだと会社としては対策が不十分です。
厚労省からも職場における腰痛予防対策指針が出ているため、作業を支援する道具への需要が高まっています。
リフト&ドライブについて
工場内の作業を支援する道具は様々ですが、なかでも株式会社ジャロックが提供するリフト&ドライブがおすすめです。
『リフト&ドライブ』はスウェーデンのモジュラー式システムの電動式軽量リフターで、手で行う作業の大部分をサポートし、労働者の作業負荷軽減を可能にします。
多種多様なアタッチメントツールを使うことで、重量物の搬送はもちろんのこと、箱やロール、袋などのあらゆる荷物の形状に対応可能です。
製造現場や物流倉庫での体力作業を軽減し、年齢や性別を問わず長く働き続けられる職場環境構築に貢献します。
「リフト&ドライブ」特徴の紹介
リフト&ドライブの主な特徴を3つ紹介します。
特徴1:作業者の身体的負担を軽減する
リフト&ドライブの特徴の1つ目は、身体的負担を軽減できることです。
掴んで持ち上げる、傾ける、回転させる動作をリフト&ドライブが人に替わって行う事で、腰への負荷が軽減できます。
例えば、60kgのロールをリモコンのスイッチ1つで持ち上げられるため、2人がかりで行っていた運搬作業が1人でできるようになります。
作業者の負担を軽減し、商品の落下や転落の保護、事故のリスク低減にも繋がります。
特徴2:3種類のタイプから選択可能
リフト&ドライブは、3つのタイプから選択が可能です。
どのような動作を行いたいかによって、ニーズや要望に合わせた最適なタイプを選択できます。
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また、すべてのモデルには挟み込みのリスクや転倒を防ぐための安全クラッチが実装されているため、安心して使えます。
特徴3 :形状・作業環境に合わせたカスタマイズが可能
リフト&ドライブは、運搬する荷物の形状に合わせたカスタマイズが可能です。
決まった型がないモジュラー式になっているため、幅や長さ、高さなど要望に合わせた仕様に調整できます。
例えば、作業者の身長に合わせたハンドルバーの高さ調整や、アタッチメントツールの組み合わせで運びにくい荷物への対応が可能になります。
どのような仕様にしたらよいかわからない場合は、何の作業に困っているのかを明確にジャロックの担当者に伝えましょう。
現在ネックになっている作業の詳細を細かく伝えることで、顧客のニーズに合わせた提案をしてくれます。
アタッチメントツールについて
リフト&ドライブのアタッチメントツールを紹介します。
取り扱う商品の形状や用途に応じて様々な提案を受けることが可能です。
①エクスパンド&ターン
ロール原反などの中央の穴に円柱状の芯を差し込み、持ち上げるツールです。
スイッチを押すと、エクスパンダーを自動で適切な圧力になるまで膨らませてくれます。運搬が完了したらエクスパンダーの脱圧、取り外しもスムーズに行えます。
ロールや原反などの重量物の運搬や機械にセットする労力を軽減したいときにおすすめです。
②スクイーズ&ターン
外側から運搬物を挟み込んで、持ち上げや回転を行うツールです。
材料を入れた円筒形の大きな容器を持ち上げたり、機械に投入したりする労力を軽減したいときに便利です。
ドラム缶やロール状の荷物でも人間の身長以上の高さまで上昇させて回転できます。
荷物を保護しながら移動させたい場合は、間にシリコンゴムなどの緩衝材を入れることも可能です。
取り扱う商品ごとに最適な素材を提案してもらえるので、相談してみましょう。
③ロールオンプラットフォーム
台座にローラーが付いているツールで、重い荷物を別の作業台に乗せたいときやコンベアに移動させたい場合に便利です。
縦と横の2種類の向きのローラーがあり、荷物の移動中は滑って落下しないようにローラーを固定するレバーが付いています。
ローラー向きを用途に合わせて選択すると良いでしょう。
④プラットフォーム
プラットフォームは、重量物を載せて昇降させるツールです。
原料を機械に投入する時、荷物を持ったまま階段を上がると足を踏み外して転倒する恐れがあります。
プラットフォームを導入し、荷物を目の前の高さまで上げておくことで、運搬物の落下や転倒による怪我などの労災を防げます。
⑤Vブロック+ターンテーブル
転がりやすい円筒形や円状の運搬物を、V字型のブロックにセットして回転させるツールです。
軽量なロールを移動させて、機械にセットする方向に回転させたい場合に使うと便利です。
⑥テレスコピック
リフト&ドライブの高さを延長させ、通常より更に高い所に運搬するためのツールです。
高い場所に荷物を持ち上げてセットしたいときに便利です。
例えば、130Pタイプの最大全高2.732mを、3.352mの高さまでストロークを延長させられます。
高さ制限のあるドアを通過した後に、テレスコピックで全高を伸ばし高い棚や機械に届くように
することも可能です。
⑦プロング
ロール状の荷物を水平に伸びた棒に挿入し、ぶら下げた状態で移動や昇降を行うツールです。
ピンの長さは変更が可能なので、用途に合わせた長さを検討し相談してみるといいでしょう。
⑧フォーク
2本のパーツに荷物を乗せたり、引っ掛けたりすることで持ち上げて運搬するツールです。
運搬する荷物の形状に沿って、四角や丸、プレートの中から選択でき、幅やパーツの大きさも変更できます。
コンテナやボックス型の荷物の運搬も可能です。
⑨プラットフォームスケール
荷物の重量や部品の数を計測し運搬するツールです。
リフターを水平な場所で固定させ電源をオンにして、「軽量モード」または「係数モード」を選択すると計測が開始されます。
重量や個数を測りながら持ち上げ運搬を行うことで、はかりに載せ換えるといった計測の手間が省けます。
アタッチメントは特注製作も可能
顧客の要望に合わせて特注のアタッチメントの作成が可能です。
例えば荷物をカートごとに持ち上げるツールやタイヤ交換、バケツの持ち上げ回転に適したツールなど様々です。
要望があれば相談してみるといいでしょう。
特殊なアタッチメントの例
リフト&ドライブのカスタマイズの流れ
フト&ドライブのカスタマイズの流れを紹介します。
以下の(1)~(5)のフローでカスタマイズを行い、現場に最適な1台を製作していきます。
(1)次の3つのタイプから一つを選択 ・プロフェッショナルタイプ(Pタイプ)…最大耐荷重325kg ・インダストリアルエコタイプ(IEタイプ)…最大耐荷重90kg ・エコノミータイプ(Eタイプ) …最大耐荷重90kg (2)塗装かステンレスタイプのどちらかを選択 (3)奥行きや幅、リフトの高さを調整 (4)アタッチメントツールを選択 (5)3種類のキャスターの中から1つを選択 |
こうして、オリジナルのリフト&ドライブが完成します。
よくある質問、要望
①安全性に問題ないか
リフト&ドライブには、安全装置があります。
ツールを使用して高い場所から荷物を降下させている途中に人や障害物を検知すると、衝突しないように安全クラッチが作動して自動的に停止します。
また、キャスター部にもストッパーがあるので、安心して使用できます。
※タイプによっては当該機能のない場合もございます。
②昇降速度は速くできるか
昇降速度を速くすることは可能です。
ジョイントスティック方式のリモコンの、調節できる範囲で速度を速くできます。それ以上速くする場合はジャロックに相談しましょう。
安全性に問題がない範囲での昇降速度を提案してくれます。
③最大何時間使用できるか
リフト&ドライブは最大8時間の充電ができ、100回の上下動作が可能です。
長時間使用する場合は、予備のバッテリーの用意やパワーバッテリーに交換すれば長く使用できます。
④運搬物までスムーズに近寄りたい
状況に応じてキャスターを使い分ければ、少ない動作で運搬物まで寄ることが可能です。リフト&ドライブには、次のように3段階のポジションブレーキシステムが実装されているからです。
リフト&ドライブ ポジションブレーキシステム
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このほか、更に詳しく知りたい場合は、ジャロックまでお問い合わせ下さい。
導入事例
ここからは実際にリフト&ドライブを導入いただいた企業様の事例を紹介します。
case.1 製品開発、販売業
10キロから20キロのダンボールの持ち上げに苦労していました。
上の階層への積み込みは、垂直搬送機やフォークリフトなどの利用が必要です。
リフト&ドライブを導入後、リフトの免許を所有していないパートの女性でも簡単に操作ができて、昇降機を導入するコストが削減できました。
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仕様 |
導入時期 |
参考価格 |
130P テレスコピック、 プラットフォーム |
2021年5月 |
150~160万円 |
case.2 粘着加工業
30キロから60キロあるロール状の原反をダンボールからピッキング後、作業台に載せるのに労力がかかっていました。
60キロのロールを2人がかりでおこなっていましたが、実機レンタル中に誰でも1人で作業ができるようになったため2台導入しました。
ロール以外の形状を運搬するときにも利用しています。
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仕様 |
導入時期 |
参考価格 |
90P エクスパンド&ターン、 ロールオンプラットフォーム |
2021年10月 |
約280万円 |
case.3 加工製品の研究開発、製造および販売業
ダンボールを持ち上げて、高い位置に積む作業をするために導入しました。
導入前は男性しかできませんでしたが、導入後は女性でも重量物の移動や製品の積み込みができるようになりました。
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仕様 |
導入時期 |
参考価格 |
90P ロールオンプラットフォーム、プラットフォーム |
2021年6月 |
本体2台で約250万円 |
まとめ
リフト&ドライブを利用すれば、フォークリフトや垂直搬送機を設置しなくても、重いものを持つ重作業を軽作業に変えることができ、腰痛対策が可能です。
そして、誰でも重いものを持つ作業を負担なくできるため、ぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか。
ジャロックでは物流現場のさまざまな課題解決を可能にする運搬器具を展開しています。
安全性・作業効率に課題をお持ちの担当者様は、ぜひ一度ジャロックまでお問い合わせください。
※希望の仕様がある方は、決定している範囲で結構ですのでこちらのヒアリングシートをダウンロード・お書き添えのうえご連絡頂きますとスムーズです。